6月の単衣着物は暑い?27度の日に木綿を着てわかったこと

6月の単衣着物は暑い日は何を着る?木綿着物で出かけてわかったことのメインビジュアル

6月中旬、国立新美術館へ着物で行ってきました。

この日の東京は最高気温27度。
真夏ほどではないけれど、単衣の着物でもそろそろ暑さが気になる気温です。

涼しさなら阿波しじら、気分で選んだチョコ色木綿

「今日は何を着ようかな」と悩んで、最初に候補にしたのは阿波しじらでした。

阿波しじらは木綿の着物ですが、生地に凹凸があって肌にぺたっと張りつきにくいので、暑い時期にはかなり頼れる一枚です。
でもこの日は、六本木で「ピカソ meets ポール・スミス 遊び心の冒険へ」を観に行く予定。

なんとなく、古典的な和風コーデよりも、街になじむような洋服っぽい着物が着たい気分でした。

そこで選んだのが、しばらく着ていなかったチョコ色の木綿着物!

展示の感想は、お仕事編に書いているので、興味ある方はぜひ読んでくださいね↓

6月の単衣着物、気温で迷う季節

6月の着物って、毎年ちょっと迷います。

暦の上では単衣の時期。
でも、体感としてはもうかなり夏に近い。

朝のうちは「いけるかも」と思っても、駅まで歩いたり、電車に乗ったり、人の多い場所に出たりすると、じわっと汗ばみます。

しさなら阿波しじら、気分で選んだチョコ色木綿

涼しさだけを考えるなら、この日は阿波しじらにしておけばよかったと思います。

同じ木綿でも、しじら織りのように凹凸があるものは、肌離れがよくて全然違うんですよね。
風が抜ける感じもあるし、汗をかいてもべたっとしにくい。

涼しさだけで選ぶなら、たぶん阿波しじらが正解(笑)

一方で、今回着たチョコ色の着物は、しじらのような凹凸がない、目の詰まった木綿です。

写真で見ると、ほんの少し透け感はあります。
ただ、阿波しじらのようにさらっと風が抜けるというより、布としてちゃんと体にのる感じがあります。

だから、涼しさ重視なら阿波しじら。
でも、この日の気分としてはチョコ色木綿。

美術館のガラス張りの空間や、六本木の街に合わせるなら、無地で洋服っぽく着られるこちらのほうがしっくりきました。

今回のコーデは、チョコ色の無地木綿着物に、白〜ベージュ系の帯まわりを合わせました。

国立新美術館で撮影したチョコ色木綿着物の6月単衣コーデ

着物の色が濃いので、帯や半衿まで重くすると、6月には少し暑苦しく見えそうです。
そこで、帯・半衿・足元は白っぽい色でまとめました。

帯はベージュ系の格子柄。
帯留めも白っぽいものを合わせて、全体を少し軽く見せています。

帯揚げと帯締めは、新緑の季節を意識して淡いグリーンで!

チョコ色木綿着物にベージュの帯を合わせた前姿のコーデ

このチョコ色着物、柄がないぶん、洋服感覚で着やすいところが好きです。

「着物を着ています!」という主張が強すぎず、街の中でも浮きにくい気がします。
国立新美術館の大きなガラス窓の前に立ってみても、思っていたより自然になじんでくれました。

足元は、帯や半衿の色に合わせて白〜ベージュ系に。

履いたのは、鳥獣戯画柄の足袋と草履です。

ベージュ系の草履と鳥獣戯画柄の足袋を合わせた着物の足元

着物が無地なので、足元に少し柄が入るとちょうどいいアクセントに。

この日は「ピカソ meets ポール・スミス」の展示だったので、足元にちょっと遊びがあるくらいで、ちょうどよかったかもしれません。

見た目としては、この日の気分に合っていました。

目の詰まった木綿着物は、思ったより暑い

ただ、実際に着て出かけてみると、やっぱり暑い。

木綿というと、なんとなく涼しそうなイメージもあります。
でも、目の詰まった木綿着物は、洋服でいうと長袖のコットンブラウスに近い感覚かもしれません。

しかも着物の場合、その下に襦袢を着ます。
襦袢にも袖があるので、腕まわりは布が重なります。

「木綿だから涼しい」というより、
「木綿だから汗をかいても家で洗える」
くらいに考えておいたほうが、実感に近いです。

木綿=涼しい、というより「洗える安心感」が大きいのかも。

下半身も悩みどころでした。

木綿着物ならショーツだけでもいいのでは?と思いたくなることもありますが、汗や透け、足さばきのことを考えると、私は普段は裾除けやステテコを使うことが多いです。

6月の単衣着物で暑さ対策にペチパンツを選ぶ着物インナーのイラスト

ただ、この日はさすがに布の重なりを減らしたくて、黒のステテコ(ペチパンツ)だけにしました。

これで劇的に涼しくなるわけではありません。
でも、裾除けを重ねるよりはだいぶ気が楽でした。

そして、久しぶりにこのチョコ色木綿着物を着て、なぜしばらく手に取っていなかったのかも思い出しました。

シワがつきやすい。
そして、裾さばきがあまりよくない。

正絹のように、すとん、するん、と落ちる感じではなく、歩いていると少し足元にまとわりつく感じがあります。

チョコ色木綿着物に合わせたベージュの帯の後ろ姿

木綿着物は家で洗えて便利です。
そこは本当にありがたい。

でも、暑い日にたくさん歩くなら、生地の厚みや肌離れ、裾さばきも大事ですね。
同じ木綿でも、阿波しじらのような着物とは体感が全然違うなと、あらためて思いました。

6月に木綿を着るなら、生地の種類でかなり違う

今回着てみて思ったのは、ひとことで木綿着物といっても、涼しさは生地によってかなり違うということです。

阿波しじらのように凹凸があって肌離れのよい木綿は、暑い時期にも着やすい。
一方で、今回のような目の詰まった木綿は、見た目はすっきり着られるけれど、涼しさを期待しすぎると少しつらい。

この日のチョコ色木綿着物は、美術館コーデとしては気分にぴったりでした。
でも、快適さだけで選ぶなら、阿波しじらにしていたと思います。

6月の単衣着物は、気温だけでは決めにくいです。

涼しさを優先するのか。
行き先の雰囲気に合わせるのか。
たくさん歩く日なのか。
それとも、写真に残したときの気分を大事にするのか。

この日は少し暑かったけれど、六本木の美術館に行く気分としては、チョコ色木綿で正解でした。

とはいえ、次に同じくらいの気温で長く歩く予定があるなら、たぶん阿波しじらを選びます(笑)

6月の着物選びは、やっぱり悩ましい。
でも、その悩ましさも含めて、着物で出かける楽しさなのかもしれません。

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