阿波しじらの着物で、戸越銀座商店街へ
着物で商店街を歩いたら楽しそうだし、お祭りの日なら、いつもより少しにぎやかな雰囲気も味わえそう!
そんなワクワクした気持ちで、7月の土曜日の午後から戸越銀座へ向かいました。
到着したのは14時半ごろ。朝にジムへ行ってから支度をしたので、ランチは家で済ませてからのお出かけです。

ランチも気になったけれど、今回は午後の商店街さんぽに集中!
戸越銀座ってどこ?東京・品川区にある長い商店街
実は私、関西に長く住んでいたこともあって、最初は「戸越銀座」と聞いてもぱっと場所のイメージが湧かなかったんです。「銀座と名前がつくけれど、あの中央区の銀座とは違うのよね?」くらいの知識でした(笑)。
戸越銀座は、東京都品川区にある商店街で、五反田や大崎、武蔵小山方面に近いエリアです。
電車で行くなら、最寄りは主に2つ。東急池上線の「戸越銀座」駅か、都営浅草線の「戸越」駅です。
私は今回、都営浅草線の戸越駅側から歩き始めました。本当は戸越銀座駅方面まで歩きたかったのですが、お祭りやお店を見ているうちにあっという間に時間が過ぎ、今回は戸越駅側を中心としたお散歩になりました。

詳しいアクセスやお店の情報は、戸越銀座商店街オフィシャルサイトでチェックしてくださいね!
最初の印象は、思ったより静かな商店街
戸越銀座に着いてまず目に入ったのは、「とごしぎんざ」と書かれたアーケードの門のようなもの。それが等間隔に続いていて、街灯の上には宣伝の小さな旗が並んでいます。

大きな商店街と聞くと、大阪の天神橋筋商店街のようなガヤガヤした雰囲気を思い浮かべていたのですが、戸越銀座は思ったよりも落ち着いていました。
呼び込みの声もほとんどなく、商店街らしいBGMが大きく流れているわけでもない。どこか拍子抜けするくらい、静かで、きれいな印象です。

勝手にアーケード商店街を想像していたので、空が見えるだけで印象がずいぶん違う!
ただ、その「思ったより静か」という印象は、歩いているうちに少しずつ変わっていきました。観光地として作り込まれた商店街というより、そこに暮らす人たちが日常的に使っている商店街なんですよね。
最初は「普通の街かも?」と感じた戸越銀座が、帰るころには「暮らすには良さそうな街だな」と思えるようになっていました。
この日の着物コーデは、茶色チェックの阿波しじら
この日着ていったのは、6月に仕立て上がったばかりの阿波しじら。茶色×白の大柄チェックで、落ち着きがありつつ、ほどよくカジュアルな一枚です。

実はこの日、文字がびっしり書かれたインパクト抜群の「人間失格」の半幅帯を締めていたんです。前回コーデ遊びをしたときには試さなかった黒レースの半衿を合わせ、足元は鳥獣戯画柄の足袋にミルクティー色の草履を選びました。

茶色の阿波しじら、生活感のある商店街にすごくなじみました。


華やかな絹の着物でお出かけするのも素敵ですが、戸越銀座のような暮らしに近い商店街には、木綿や阿波しじら、紬のような普段着物がよく似合います。
阿波しじらは生地が肌にぴたっと張り付きにくく、アーケードがないぶん風がすっと通るので、汗ばむこともなくとても快適に歩けました。
食べ歩きの誘惑が多い戸越銀座
商店街を歩き始めて、最初に立ち止まったのはグルテンフリーのたい焼き屋さん。


あ、そういえば戸越銀座って食べ歩きできる街だった!
ここから先もテイクアウトのお店がいろいろ出てくるのかなと期待がふくらみます。
実際、コロッケ、焼き小籠包、ソフトクリームなど、気になるものが次々と現れ、店頭でパンの試食をさせてくれるお店もありました。

この日食べたのは、冷たいこしあん入りのみたらし団子。ひんやりしたお団子に、こしあんとみたらしの甘じょっぱさが絶妙で、歩きながら食べるにはちょうどいいおやつです!



気になるものから食べると、あとからもっと食べたいものが出てきて困るやつ(笑)。
雑貨屋、リサイクルショップ、生活の店が楽しい
戸越銀座は着物関連のお店が並ぶ街というわけではないのですが、リサイクルショップや雑貨屋さんが多くて、思わぬ掘り出し物に出会えそうなワクワク感があります。

たとえば、リサイクルとアンティークのお店「WELL 戸越銀座店」では、ビーズバッグの掘り出し物を発見!

着物用として売られているわけではなくても、ビーズバッグやレトロな雑貨は着物好きにはたまりませんよね。
他にも、安い八百屋さんの「生鮮市場 吉津屋」や100円ショップ、機能的でおしゃれな小物を扱う「瀬尾商店」など、近所にあったら絶対に通ってしまうお店がたくさんありました。



着物屋さんじゃなくても、着物に合いそうなものを探すのは楽しい!
瀬尾商店で見つけた、薄くて便利なリーディンググラス
中でも楽しかったのが、瀬尾商店で見つけたリーディンググラスです。


店内には2,000円前後のおしゃれな老眼鏡がたくさん並んでいて、いろいろ試しているうちに、超スリムなタイプを発見しました。(税込1,650円でした)

しかもこれ、ものすごく薄くて軽いんです!付属のフェルトケースに入れれば、なんと扇子のように帯にサッと挟んでおけるという優れもの。
お買い物中に値札や細かい文字を見るとき、見えづらくて困ることが増えてきたので、これはかなり実用的です。

値札がパッと見えるって、お買い物の快適度がぜんぜん違いますね;;
着物用じゃなくても、帯に挟める小物はテンションが上がります。
着物で雑貨店を見るときは、袖と帯まわりに注意
着物で戸越銀座を歩いていて困るほどのことはありませんでしたが、小さなお店や雑貨店に入るときは少しだけ注意が必要です。
リサイクルショップや骨董系のお店は、そこまで広くない店内に小さな雑貨がぎゅっと並んでいます。テーブルの高さによっては袖の振りで小物を倒してしまいそうになったり、帯まわりが吊り下げられたバッグなどに触れてそれも倒しそうになったり。

着物で狭い雑貨店に入るときは、自分の横幅がいつもより少し広いと思って動くと安心です。
気になったスニーカー屋さんもあったのですが、着物で入るのは少し遠慮してしまいました。洋服や靴をじっくり見たい日は洋服の方が気楽ですが、商店街をぶらぶら歩くだけなら着物でも十分楽しめますよ。
阿波踊りを間近で見られたのが楽しかった
この日の大きな楽しみのひとつが、お祭りの阿波踊り!

商店街の道沿いで間近に見る阿波踊りは、思っていた以上に楽しくてすっかり見入ってしまいました。踊り手さんたちの足の運びはとても軽快で美しく、見ているこちらまで自然と楽しい気分になります。
特に印象に残ったのは、小さな子どもたちの姿。しっかり掛け声を出しながらフォーメーションを組んで踊る一生懸命な姿に、思わず感動してしまいました。

見るだけのつもりだったのに、美しい足の運びに釘付け♪
お祭りというと着物では混雑が心配でしたが、この日はそこまでぎゅうぎゅうではなく、袖や足元を気にせず安心して楽しめたのもよかったです。
戸越八幡神社で、思いがけずコーヒー休憩

商店街を歩き、お祭りを楽しんだあとは、戸越八幡神社へ 。
木々が生い茂る参道や境内は、商店街のにぎわいから少し離れてホッと一息つける空間です 。

そこでたまたま出会ったのが、境内の特設テントに出店していた、本格的な珈琲(コーヒー)スタンドでした 。


法被を着た店主さんが、その場で豆を挽いて丁寧にハンドドリップで淹れてくれるスタイル 。数種類ある豆の中から好みに合わせて選ぶことができ、私はちょっぴりフルーティーな香りのモカをチョイスしました 。

紙コップのテイクアウトなのに、香りがふわっと立って本格的。思っていた以上にうれしい最高の一杯でした 。

神社の境内で、淹れたてのホットコーヒー。これはかなり贅沢な休憩でした!
境内には参拝者が自由に休憩できるソファースペース(長椅子)もあり 、阿波しじらを着て、紙コップのコーヒーを片手にぼんやりする時間 。この日のお出かけの中でも、かなりお気に入りのひとときになりました。
着物で行ってよかったと思ったこと
着物で戸越銀座を歩いていてうれしかったのは、街の人と自然な会話が生まれたことです。

インパクトのある「人間失格」の半幅帯を締めていたおかげか、店員さんから「それ、何が書かれているんですか?」と興味津々で聞かれたり、「素敵ですねぇ」と声をかけてもらえたり。さらには、お祭りを見に来ていたおじさんから「後ろ姿の写真を撮らせてください!」と声をかけられる場面もありました!

着姿に興味を持ってもらえるのは、やっぱりうれしいですよね。
洋服ではなかなか起きないふとした会話が生まれるのも、着物ならではの楽しさ。特に商店街のような場所では、その距離感がとても心地よく感じました。
着物で戸越銀座を歩くなら、気をつけたいこと
今回歩いてみて、着物で戸越銀座に行くなら気をつけておきたいポイントもいくつかありました。
まずは「両手が空くバッグ」を選ぶこと。食べ歩きをしたり支払いをしたりするので、ハンドバッグよりも肩掛けできるショルダーバッグなどが絶対に便利です。
あとは、アーケードがないので天気が不安定な日は雨対策を忘れずに。食べ歩きもおいしそうな誘惑が多いので、「胃袋の余白」を残しておくのが大事です(笑)。

食べ歩きはペース配分が命!両手が空くバッグはワタワタしなくて本当におすすめ!
まとめ:阿波しじらで歩く午後にちょうどいい街
戸越銀座は、行く前に想像していた「派手な観光地」ではなく、暮らしのそばにある温かい商店街でした。だからこそ、阿波しじらや木綿、紬のような普段着物がしっくり馴染むのだと思います。
お祭りの日でも気負わずに歩けて、おいしいものを食べて、お気に入りのお店を見つける。大人の着物さんぽにはぴったりの、最高にちょうどいい街でした!
次に行くなら、今回歩けなかった戸越銀座駅方面ものんびり歩いてみたいですし、お祭りではない「いつもの日常」の戸越銀座がどんな表情をしているのかも、少し気になっています。ぜひ皆さんも、お気に入りのカジュアル着物でふらりと出かけてみてくださいね。

