2023年10月、骨董市グランデで8,000円で買った夏着物。買ったときは「来年の夏に着よう」と思っていたはずなのに、その翌年も、そのまた翌年も、一度も袖を通さないまま気づけばほぼ3年たっていました。
真夏になると、どうしても「暑いし、洗いやすい浴衣でいっか」となってしまうんですよね。そうこうしているうちに夏が終わり、このままだと今年も着ないまま秋になりそうです。

買ったときは、こんなに寝かせる予定じゃなかったんだけどなぁ。
そこでお盆休み、出かける予定はなかったものの、涼しい部屋の中でなら!と、ようやく袖を通してみることにしました。せっかくなので、手持ちの夏帯を3本合わせてコーデ遊びです。
鮮やかな青が印象的なアンティーク夏着物
生成り地に鮮やかな青が大きく入り、細かな花や流水のような柄、黒を使った文様も混ざった、かなり存在感のある夏着物です。
やさしい色合いなのに柄は大胆で、帯を選びそうに見えて、実際に合わせてみると意外と受け止めてくれる。今回3本の帯を試してみて、そんなところも面白い着物だと気づきました。
購入したときの骨董市グランデの記事はこちら。
まずは、着物と色を馴染ませたレトロな夏帯
最初に合わせたのは、生成り地にオレンジ色の青海波が入ったレトロな夏帯。着物と帯の地色が近く、赤やオレンジ系の色も着物の柄の中にあるので、かなり自然に馴染みました。

着物と帯、作られた時代も近いのかな。実際の年代は分からないけれど、3本の中ではいちばん「最初からこの組み合わせだった」ように見えます。
帯だけを目立たせるというより、着物の中にすっと溶け込んだようなまとまり方。柄×柄なのに思ったほどうるさくならないのは、地色や使われている色が近いからなのかもしれません。

帯締めは黒、帯留めも小さめにして、これ以上色数を増やさないようにしました。着物自体に青や赤、オレンジ、黒といろいろ入っているので、小物までカラフルにすると私には少し落ち着かない気がします。

派手な着物なのに、これがいちばん「普通に馴染んだ」感じ。
がしゃ髑髏の帯。合わないと思ったら、意外と合った
次は方向を変えて、がしゃ髑髏の夏帯。こちらはアンティークではなく、絵柄がプリントされた現代物の帯です。

帯だけを見るとなかなかのインパクトで、やさしい花柄のアンティーク夏着物とは方向が違いそう。それなのに実際に合わせてみると、思っていた以上に違和感がありませんでした。
むしろ、これ好きかも。

着物の大きな青い柄自体がかなり強いので、髑髏にも負けないのかもしれません。帯揚げと帯締めは黒にして、帯留めには着物の青を拾ったガラスの青い帯留めを合わせました。
黒で帯まわりを締めて青をひとつ入れたことで、髑髏だけが浮かずに着物とつながった気がします。アンティーク着物だからといって、帯までアンティークに揃えなくてもいいんですよね。

やさしい柄の着物なのに髑髏が馴染むとは。合わせてみないと分からない。
こういう少しクセのある合わせ方も、私はやっぱり好きなんだと思います。
最後は紺の博多帯で、すっきり
3本目は紺一色の博多帯。柄の多い2本を合わせたあとだったので、急に帯まわりが静かになりました。

帯に柄がないぶん、着物そのものがよく見えます。鮮やかな青の柄とも自然につながり、3本の中ではいちばんすっきりした印象になりました。

こちらは帯揚げや帯締め、帯留めを白系に。紺色の面積は大きいけれど、白を入れたことで重たくなりすぎず、夏らしい軽さも少し残せた気がします。
着物を主役にしたいなら、こういう単色の帯がいちばん合わせやすいのかもしれません。柄の多い着物だからこそ、帯側の情報量を減らすのもありですね。
3本合わせたのに、写真で見ると意外と似ている
こうして3コーデ分の写真を並べてみて、最初に思ったこと。

あれ? 3本も帯を替えたのに、思ったより全部似てない?
帯は、レトロな生成り×オレンジ、黒のがしゃ髑髏、単色の紺と、かなり違うはず。それなのに全体で見ると、そこまで大きく印象が変わっていません。
理由を考えてみると、まず半衿。今回は襦袢に付けっぱなしだった黒×白のストライプ半衿を、そのまま3コーデすべてに使っています。
これがかなりインパクト強め。本当なら帯に合わせて半衿も替えてみたいところですが、3コーデ試すためだけに付け替える気力はありませんでした。
そして、小物も共通してモノトーン寄り。着物そのものにたくさん色が入っているので、これ以上色数を増やしたくなくて、帯揚げや帯締めも黒や白を中心にしています。
さらに足元も、黒のレース足袋に黒い草履。帯を替えても、半衿と小物、足元に同じ要素が残っているので、全体として「私がこの着物を着るならこう」という雰囲気が残ったのかもしれません。
帯を替えれば全然違うコーデになると思っていたけれど、案外そうでもない。写真にして並べてみたからこそ気づいたことでした。
アンティークの夏着物、昔はどう着ていたんだろう
今回コーデを考えながら、ふと思ったことがあります。こういう夏着物って、作られた当時はどんなふうに着ていたんだろう。
どんな帯を合わせて、帯締めや帯揚げは何色で、半衿はどんなものだったのか。今の私は黒白のストライプ半衿を入れて、髑髏の帯まで合わせてしまうけれど、昔の着姿を見てみたら全然違うのかもしれません。
アンティーク着物を「昔と同じように着たい」というわけではないけれど、一度知ったうえで今風に外してみるのも楽しそう。昭和の夏着物の着こなし、ちょっと調べてみたくなりました。

当時の人なら、この着物に何を合わせたんだろう?
そして気づいた。夏帯をあまり持っていない
もうひとつ、今回3本を選びながら分かったこと。私、夏帯をあまり持っていません。
浴衣なら半幅帯がいろいろあるのに、夏着物に合わせようと思うと急に選択肢が少なくなります。だから夏着物を着ようとしても、結局いつもの帯になって、ますます浴衣へ戻っていたのかも。
着物を増やすと、それに合わせる帯や小物まで欲しくなる。分かってはいたけれど、夏物も例外ではありませんでした。

夏着物を増やす前に、夏帯のほうが足りてないのでは……
とはいえ、せっかく3年越しでようやく袖を通したこの夏着物。まずは手持ちのものでもう少し遊んでみたいと思います。
次は実際にこれを着て、外に出られるかな。また「暑いから浴衣でいっか」とならないうちに。


