2010年10月、着物サークル「きもの結び」で、初めての和裁体験をしました。
今回のテーマは、和裁の基本となる「運針」。まっすぐ縫う練習をしながら、実際に使える腰紐を一本作ります。スタッフを含めて13名が集まり、針と布を手に講座がスタートしました。
※この記事は2010年10月当時の記録を、2026年に旧ブログから移設・再編集したものです。
和裁の基本「運針」を教えてもらう
講師は、現在「きもの六花(ricca)」の店主・和裁士として活動されている長谷川順子先生。
まずは先生のお手本を見ながら、運針のやり方を教えてもらいます。

先生の手元を見ていると、針が機械のようにスイスイ進んでいきます。動きは軽やかなのに、縫い目はきれいに揃っている。

これなら私にもできる……?
見ていると簡単そうなのですが、もちろんそんなわけはありませんでした。
腰紐づくりに挑戦
今回作るのは腰紐です。基本的には、細長い布をまっすぐ縫っていけば完成するもの。それなら難しくなさそうに思えます。

ところが実際に針を持つと、これがなかなか進みません。利き手の中指に指ぬきをはめ、その指ぬきで針の後ろを押しながら、布を波打たせるように針を進めていきます。先生の手元ではあんなに軽快だったのに、自分でやると別物です。
指ぬきに針が当たらない
そもそも、針のお尻が指ぬきにうまく当たりません。

なぜ? 全然針が進まない……
少しずつ縫っては止まり、また持ち直して縫う。
まっすぐ縫うだけのはずなのに、思った以上に難しい。
分からなくなると、そのたびに先生がやさしく教えてくれました。

そして、針が折れた
悪戦苦闘しながら縫っていると……

針、折れた……

運針に慣れていない私は、どうやら針に余計な力をかけていたようです。でも周りを見ると、針を折っていたのは私だけではありませんでした。ちょっと安心。
縫った布をひっくり返す
ひと通り縫えたら、次は物差しなどを使って細長い布を裏返していきます。

袋状になった細い布を少しずつ返していく作業も、初めてだと新鮮です。普段何気なく使っている腰紐も、こうやって作られているんだなと、ひとつひとつの工程を見るたびに感心します。
アイロンをかけて仕上げへ
布を裏返したら、アイロンできれいに整えます。

さらに端を縫い合わせて、ようやく完成が見えてきました。「腰紐一本」と聞いたときは、もっと簡単にできるものだと思っていたのですが、初めての運針ではそうはいきません。
約2時間かけて腰紐完成
そして、約2時間。ようやく一本の腰紐が完成しました。

市販の腰紐なら、もちろん簡単に買えます。でも、自分で針を進めて一本仕上げると、同じ腰紐でもちょっと違って見えました。きれいとは言えない縫い目も含めて、初めて作った一本です。
頑張ったあとは、月見うさぎのロールケーキ
和裁体験が終わったあとは、みんなでティータイム。用意していただいたのは、月見うさぎのロールケーキでした。

慣れない運針に集中したあとだったので、甘いものがおいしい。腰紐が無事完成した安心感もあって、ほっとする時間でした。
初めて運針をやってみて
最初は針が進まないし、とうとう折ってしまうし、思っていた以上に苦戦しました。それでも少しずつコツが分かって、縫い目が整ってくると不思議と楽しくなってきます。一枚の着物を手縫いで仕立てる和裁士さんは、本当にすごい。そんなことを実感した、初めての和裁体験でした。

いつか時間に余裕ができたら、もう少しちゃんと和裁を習ってみたい。
そんなことを思いながら、出来上がった腰紐を持ち帰りました。
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